第2回 - 開発準備

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今回の目標
アプリケーション開発のため、問題の分析をします。
設計をするために必要な調査、検討を行います。

前回説明したとおり、アプリケーションを開発するにはいくつかのステップを踏む必要があります。コーディング(プログラムを記述すること)はその中の一つにすぎず、それ以前に重要な作業があります。
最初のステップである「問題の公式化」では、作成する電卓の機能を決定しました。
今回は、実際に電卓を操作してみて、どのように動作するのか把握します。

手元にある電卓を使うと、このような動作をしました。どんな電卓でも大体同じはずです。なおキー操作で、Cはクリアキー、Eはクリアエントリーキーのことです。

  キー操作 計算結果 ポイント
a 3 + 2 = 5 最も簡単な操作、単純な足し算です。もちろん桁数は自由です。
b 1 2 + 4 5 = 57
c 1 2 3 + 4 5 = 168
d 3 * - 2 = 1 引き算なのに押し間違えて最初に「*」を押してしまった場合です。「*」は無視されて、「3-2=」と同じ動作をします。
e 3 + 5 5 E 2 5 = 28 数値を間違えた場合です。CEキーを押すと「5 5」(「+」以降押されたキー)が無視されます。「3+25=」と同じ動作をします。
f-1 2 * 3 + 6 「2*3+5」を計算する時、途中で「2*3」の結果が表示されます。
f-2 (上の操作に続けて)
5 =
11
g-1 1 + 2 = 3 「=」の後に「+」を押すと、前の計算結果を一つ目の数値として扱います。
g-2 (上の操作に続けて)
+ 5 =
8
h-1 1 + 2 = 3 「+ =」を繰り返し押すと、前の結果 + 前の結果という計算をしていきます。
h-2 (上の操作に続けて)
+ =
6
h-3 (上の操作に続けて)
+ =
12
h-4 (上の操作に続けて)
+ =
24
i-1 1 + 2 = 3 「=」を繰り返し押すと、前の計算結果に+2ずつしていきます。
i-2 (上の操作に続けて)
=
5
i-3 (上の操作に続けて)
=
7
i-4 (上の操作に続けて)
=
9


以上で大体の動作がわかりました。整理するとこんな感じになります。この後を読む前に、自分で一度考えてみるのもいいかもしれません。

以上から、電卓の内部では以下の内容を覚えておく必要があります。

次回は、電卓のプログラミングから少し離れて、Visual Basicの基本的な操作について説明します。Visual Basicの基本的な文法については第4回以降で解説し、それに続いて実際に電卓を作成していきます。

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