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主なコマンド |
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Windowsのエクスプローラでは主にマウスを使った視覚的な操作が普通です。
それに対してDOSプロンプトでは、「ディレクトリとは何か?」で例をあげたように、全ての操作はキーボードによるコマンドの入力が必要になります。DOSのコマンドは、プロンプトが表示されている状態で、
コマンド名 パラメータ(必要な場合) (Enterキー)
と入力します。全てのコマンドは、Enterキーを押すことで実行されます。以下の説明では、Enterキーの入力については記述しませんが、実際にはEnterキーを押さなければなりません。
またDOSのコマンドでは、コマンド名、オプションとも、大文字と小文字の区別はありません。どちらで入力しても同じように動作します。
DOSのコマンドではパラメータとしてファイル名、ディレクトリ名を取るものが多くあります。複数のファイルを一度に指定したい場合などに便利なのがワイルドカードです。ワイルドカードについてはこちらをご覧ください。
以上の基本を踏まえた上で、DOSの主なコマンドを覚えましょう。慣れると、場合によってはエクスプローラでの操作より快適に操作できる場合もでてくるでしょう。
ほとんどのコマンドでは、
コマンド名 /?
とすれば、機能の簡単な説明とオプションの一覧が表示されます。オプションの使い方を忘れたときに助かります。
なお9xとNTとでは、指定できるオプションが異なることがあるので、以下では原則として両方に共通なものを中心に主なオプションを載せてあります。全てのオプションは、"/?"付きでコマンドを実行してみてください。
このページは、Internet
Explorer 4.0以降でご覧になることを強くお勧めします。
Internet Explorer 4.0以降でご覧になると、最初はコマンド名と簡単な説明だけが表示されているはずです。コマンド名の部分(カーソルが手の形になります)をクリックすると、主なオプションの意味を含めた詳しい説明を見ることができます。もう一度コマンド名をクリックすると、詳しい説明を閉じます。
Lynxなどの、DHTMLに対応していないブラウザでご覧になると、最初から詳しい説明が表示されているはずです。スクロールなどの方法で全体をご覧ください。
Netscape Navigatorの場合、バージョンによっては詳しい説明をご覧になることができません。Internet
ExplorerやLynxなどの他のブラウザをご利用ください。
DIR : ディレクトリの一覧を表示する
指定したファイルや、指定したディレクトリ(指定しない場合はカレントディレクトリ)中のファイルとサブディレクトリの一覧を表示する。ファイル名にワイルドカードを使うと、条件に合致するファイルだけを表示する。
DIR [ドライブ:][パス][ファイル名] [オプション]
/P : ファイルやディレクトリが多数ある場合、1画面ごとに表示を停止する
/W : ファイルの詳細な情報なしで、画面一杯に一覧表示する
/A : 指定された属性のファイルだけを表示する (D:ディレクトリ、R:読取専用、H:隠しファイル、A:アーカイブ、S:システムファイル、-:その他)
/O : ソートして表示します (N:アルファベット順、S:サイズの小さい順、E:拡張子のアルファベット順、D:古い順、G:ディレクトリを先にまとめて、-:逆順)
例)
dir *.txt /p : 拡張子がtxtのファイルを1ページ単位で表示
dir /ar : 読み取り専用ファイルだけを表示
dir /os : サイズの小さい順に表示
dir /o-d : 新しい順に表示(古い順の逆順だから)
COPY : ファイルをコピーする
指定したファイルを別の場所にコピーする。コピー先に同じ名前のファイルがある場合はデフォルトでは強制的に上書きされる(/Yオプションをつければ確認メッセージを表示してくれる)ので注意。
コピー先としてファイル名を指定すればその名前のファイルが作成され、ディレクトリ名を指定すればそのディレクトリに現在と同じ名前のファイルが作成される。
COPY [オプション] コピー元ファイル名 コピー先
/V : コピーが正しく行われたか照合する
/Y : 上書き確認のメッセージを表示する
/-Y : 上書き確認のメッセージを表示しない(デフォルト)
例)
copy *.txt C:\Test : カレントディレクトリの拡張子txtのファイルをC:\Testディレクトリにコピーする
DEL : ファイルを削除する
指定したファイルを削除する。エクスプローラとは違い、ごみ箱のような場所はない。削除したファイルは復活することができない(ごみ箱を空にしたあとと同じような状態になる)。
DEL ファイル名 [オプション]
/P : ファイルを削除する前に、確認のメッセージを表示する
例)
del *.bak : カレントディレクトリの拡張子bakのファイルを削除する
MOVE : ファイルを移動、ディレクトリ名の変更をする
ファイルを別の場所に移動したり、ディレクトリの名前を変更したりする。
MOVE [オプション] ファイル名 移動先(ディレクトリまたはファイル名)
MOVE [オプション] 旧ディレクトリ名 新ディレクトリ名
/Y : ファイル上書きの確認メッセージを表示しない
/-Y : ファイル上書きの確認メッセージを表示する(デフォルト)
例)
move *.txt C:\Test : カレントディレクトリの拡張子txtのファイルをC:\Testディレクトリにコピーする
move C:\Test Test2 : C:\Testディレクトリを(C:\)Test2ディレクトリに名前を変更する
REN (RENAME) : ファイル名を変更する
ファイル名を変更する。ファイルの移動ではないので、新しいファイル名には、ドライブやディレクトリを指定することはできない。
REN 変更前ファイル名 変更後ファイル名
例)
ren test.txt test2.txt : カレントディレクトリのtest.txtをtest2.txtに変更する
ren C:\Test\test.txt test2.txt : C:\Testディレクトリのtest.txtを(同じディレクトリの)test2.txtに変更する
XCOPY : ファイルをまとめてコピーする
ファイルをまとめてコピーする。COPYコマンドでは、サブディレクトリをコピーすることはできないが、XCOPYは複雑な構成であってもサブディレクトリごとコピーすることができる。また、バッファを使って効率のよいコピーを行うので、COPYコマンドに比べて高速にコピーできる。
XCOPY コピー元 コピー先 [オプション]
/A : アーカイブ属性のファイルのみコピーし、コピー後も属性を変更しない
/M : アーカイブ属性のファイルのみをコピーし、コピー後に属性を解除する
/D:月-日-年 : 指定された日付以降に変更されたファイルのみをコピーする
/P : コピー先のファイルを作成する前にメッセージを表示する
/S : 空のディレクトリを除いてサブディレクトリもコピーする
/E : ディレクトリが空であってもコピーする
/V : 書き込んだ各ファイルを検証する
/C : エラーが発生してもコピーを続行する
/Q: コピー中、ファイル名を表示しない
/U : コピー先にすでに存在するファイルのみをコピーする
/Y : 上書き確認のメッセージを表示しない
/-Y : 上書き確認のメッセージを表示する(デフォルト)
CD (CHDIR) : カレントディレクトリを表示する、ディレクトリを移動する
カレントディレクトリを表示したり、ディレクトリを移動したりする。
CD
CD 移動先
例)
cd : カレントディレクトリを表示する
cd C:\Test : C:\Testに移動する
cd .. : 親ディレクトリに移動する
MD (MKDIR) : ディレクトリを作成する
新しいディレクトリを作成する。
MD 作成するディレクトリ名
例)
md test : カレントディレクトリに、testというサブディレクトリを作成する
md C:\Test : C:\にTestというサブディレクトリを作成する
RD (RMDIR) : ディレクトリを削除する
ディレクトリを削除する。NT、2000では、オプションを指定することで、ディレクトリ内のファイルやサブディレクトリをまとめて削除できる。9xではディレクトリにファイルやサブディレクトリがある場合、ディレクトリを削除できない。この場合、先にファイルやサブディレクトリを削除しておくか、DELTREEコマンドを利用する。
RD 削除したいディレクトリ
/S : ディレクトリ内のファイルやサブディレクトリもまとめて削除する(NT、2000オンリー)
例)
rd test : カレントディレクトリにあるtestサブディレクトリを削除する
DELTREE : ファイルやサブディレクトリをまとめて削除する (9xオンリー)
ファイルやサブディレクトリごとディレクトリを削除する。NT、2000では"rd /s"が同じ機能を持つので、DELTREEは9xだけに存在する。
DELTREE [オプション] 削除したいディレクトリ
/Y : 確認を行わずに削除する
例)
deltree C:\Test : C:\Testディレクトリを丸ごと削除する
TYPE : ファイルの内容を表示する
テキストファイルの内容を表示する。1画面より長いファイルの場合は最後まで流れてしまうので、MOREコマンドを使うか、例のようにTYPEとMOREを組み合わせて使う。
TYPE ファイル名
例)
type test.txt : カレントディレクトリのtest.txtの内容を表示する
type test.txt | more : カレントディレクトリのtest.txtの内容を1画面ごとに停止させながら表示する
MORE : 表示を1ページ単位で止める
単独で使用する場合は、テキストファイルの内容を1画面ずつ停止しながら表示する。他のコマンドと組み合わせて使う場合は、そのコマンドの出力を1画面ずつ停止しながら表示する。次の画面に進むにはスペースバーを、1行進むにはEnterキーを、途中で終了するにはqを、それぞれ押す。
MORE ファイル名
コマンド | MORE
例)
more test.txt : カレントディレクトリのtest.txtの内容を1画面ごとに停止させながら表示する(type test.txt | moreと同じ)
dir *.txt | more : カレントディレクトリの拡張子txtのファイルの一覧を、1画面ごとに停止させながら表示する
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瀬尾佳隆 (webmaster@seosoft.net) |