ActiveX Control Pad(以下、CPadと呼びます)を使ってプログラミングを始める前に、まずActiveX
Control Padとは何かを説明します。また、プログラミング言語としてのVBScript(Visual
Basic Scriting Edition)と、作成したアプリケーションを動作させるために必要な環境であるInternet
Explorer(以下、IEと呼びます)についても紹介します。
CPadもIEも無料で入手、利用することができます。これらの入手方法とインストール方法も説明します。まだお持ちでない方はお読みください。
なお、こちらのページでもVBScriptとCPadを紹介しています。ご覧ください。
Microsoft Visual InterDevをお持ちの方は、CPadをダウンロードする必要はありません。Visual InterDevは、CPadのすべての機能を持っている上、より使いやすいような工夫が施されています。この講座では、画面やメニューの説明の際にCPadを使っていますが、Visual InterDevでもほとんど同じように操作できます(一部メニューの構成が異なっていますが)。
VBScriptは、マイクロソフトのいわゆるVusial Basicファミリーの製品で、インタラクティブなWebページを作成するための言語です。別の言い方をするとネットワーク(Internet
/ Intranet)上で動作する、比較的簡単なアプリケーションを作成するための言語です。
VBファミリーの上位のプロダクトには現在、VBA (Visual Basic for
Application)とVisual Basicがあり、これらはVBScriptよりは高度な機能を持っています。VB・VBA・VBScriptはサポートする機能の程度に違いはありますが、言語仕様(簡単にいうと文法)はほとんど同じなので、一つを覚えると他のプロダクトも比較的簡単に使えるようになります。
VBScriptは低機能だから使い物にならないかというとそうではありません。
VBScriptで済むことはVBScriptで済ませるのが大事です。簡単なアプリケーションを作るのに、高機能なプロダクトは必要ありません。ちょっと買い物するのには、F1カーよりは自転車の方が便利なのと同じです。F1カーでコンビニまで買い物に行く人はいません。
VBScriptを使うと、データやサービスを共有するページが簡単に作れます。あとはユーザーにIEを用意してもらえばいいだけです。また、個人で使うための簡単なツールもVBScriptで作ることができます。
いいことだらけのVBScriptのようですが、実は大きな欠点があります。開発環境が標準では用意されていません。文法さえ覚えれば確かにテキストエディタだけで開発することもできますが、せっかく簡単な言語と簡単な動作環境があるのですから、開発もできれば簡単に行いたいものです。
そこで用意するのが、ActiveX Control Padです。アプリケーションの画面デザインをグラフィカルに行ったり、タイプミスなどのケアレスミスを防いでくれます(これが意外に見つけにくい)。
Internet Explorer 4.01用のScript Debuggerもリリースされていて、これを使うと(言語製品のデバッガに比べると多少操作は面倒ですが)デバッグもできます。Script Debuggerも無料で入手することができます。
HTMLである程度は画面のデザインを行うこともできますが、より細かいデザインを簡単に行うにはCPadが便利です。CPadに付属するHTML Layout Controlを使うと、HTMLを編集することなく画面のデザインが簡単にできます。ただし、この方法で開発したアプリケーションは、動作環境にもHTML Layout Controlが必要です。Layout Controlは、IE 3.0以降のフルセット版に含まれていますし、単独でも無料配布されています。
簡単ながら十分な機能を持った、そしてマイクロソフトがアプリケーションの開発方法の一つの方法と考えているのが、VBScriptとCPad(より高度なページ開発にはFrontPageが市販されています)による開発です。しかも、開発・実行に必要な全てのツールが無料で手に入ります。ぜひ覚えましょう。
すでにIEとCPadをインストールしている方は、早速第1回に進んでください。まだインストールしていない方は、以下の手順にそってインストールしてください。
Internet Explorerのインストール
ActiveX Control Padのインストール
CPadのページからは、ホワイトペーパーやチュートリアルもダウンロードできます。CPadやVBScriptの勉強にとても役に立ちますから、これらもダウンロードするといいでしょう。
Microsoft Visual InterDevをお持ちの方は、CPadのダウンロードは必要ありません。より便利なVisual InterDevをお使いください。
(参考) Script Debuggerのインストール
以上でCPadを使ったプログラミングの準備ができました。それでは、第1回へどうぞ!
瀬尾佳隆 (webmaster@seosoft.net) |